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FXのポジションを両建てして税金額を調整する裏ワザ

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外国為替レートのイメージ

年末が近づいて来て、FXの利益を計算してみたら思ったより多い!!ヤバイ!

となった時の緊急対処方法を知っていますか?

とくに、専業主婦や学生の方はFXの所得が多すぎると扶養基準から外れてしまう可能性もあるので、利益は狙った範囲内で抑えたいですよね。(扶養を外れるといってもFXで1,000万円とか稼いでいるなら、それはそれで扶養を外れても良いですけどね。)

また、翌年度であればそれなりに大きな経費を計上できそうだし、できれば翌期の利益にしたい!と考える場合もあるでしょう。

今回は緊急的に節税できる裏ワザとして「ポジションの両建て」を紹介していきます。

必ずしも上手くいく節税策ではないですが、知っておいて損はありませんよ!

目次

ポジションの両建てで今年の税金を減らす!

個人の税金は、1月1日〜12月31日までの利益(所得)によって決まり、確定申告によって税金を計算し納付しなければなりません。

そして、FXでは12月31日までにポジションを決済して確定した利益に対して、20%の税金(所得税15%、住民税5%)が課されます(参照元:No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係|国税庁

つまり、FX取引によって支払う税金を減らすには、年末までに利益を減らしておく必要が有るという事ですね。

そこで、活用するのがポジションの両建てなのです!

ポジションの両建てとは、同じ通貨でロング(買い)とショート(売り)の両ポジションを同時に持つ事をいうのですが、なぜポジションを両建てにすると税金を安くする事が出来るのでしょうか。以下のケーススタディで見てみましょう。

両建てポジションのケーススタディ

ポジションの両建てをするとどうなるのか、実際の数値を交えて見ていきましょう。

ドル通過と電卓

12月1日時点でその年に確定した利益が300万円あったとします。このまま1年が終われば、納めるべき税金は300万円×20%=60万円ですよね。

参考:平成25年から令和19年までの間は、所得税の他に復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)も納付しなければなりません。

「60万円も税金を払いたくない!」と思ったら、ここでポジションを両建てにするのです。

両建てにする時点でのレートが1ドル110円だったとして、米ドル/円で10万通貨ずつロングとショートの注文を出します。

そして、そのままポジションを決済をせずに大晦日まで維持し、年末の時点でレートが100円なっていたケースを考えて見ましょう。

大晦日時点でのそれぞれの含み損益は、以下の通りです(スワップポイントは無視しています。)

ポジション含み損益
ロング(買い)+100万円
ショート(売り)−100万円

今回はショートで含み損が出ているので、そちらを決済します。

すると、今年の利益は200万円(300万円−100万円)となりますよね。一瞬で利益が100万円減りました。そして、利益が200万円の場合にかかる税金は40万円(200万円×20%)です。

もともと60万円だった税金が40万円になりましたね。

簡単にまとめると、下表の様な感じになります。

項目両建て前両建て後差額
利益300万円200万円-100万円
税金60万円40万円-20万円

この例は、1ヶ月で相場が10円動くという極端なケースです。実際には1ヶ月の間にそれだけ動く事はなかなか無いでしょう。場合によっては思う様に含み損が貯まらず、利益の繰り延べが出来ないケースも有ります。

あらかじめこの裏技を使う事が決まっている場合は、早い段階で両建てのポジションを持っておく事も必要ですね。

残したポジションは翌年以降に決済!

上の例では、12月にポジションを両建てにして、年末に含み損を抱えているポジションを決済する事で、利益を減らす事が出来ました。

ところで、年末に含み損の有るポジションのみ決済したので、年明け時点では含み益を抱えているポジションが残っていますよね。このポジションは翌年の利益にカウントされる事になります。

電卓とカレンダー

もちろんすぐにポジションを決済して実現させた含み損相当額をカバーしても構わないですし、さらに利益が膨らむと予想するのであれば、そのままポジションをキープしたままというのも有りですね。

:キープしている間に相場が激しく動き、元々有った含み益が無くなってしまう事も有るので、注意して下さいね。

ちなみに、翌年の年末にも同じ様に両建てのポジションを持てば、再度利益の繰り延べが可能となります。

但し、忘れてはいけないのが、両建てポジションを持つという事は単に利益の実現を先延ばしにしているに過ぎません。いつかはその利益を確定させることになるので、永久に税金を減らす事が出来る訳ではないという事です。

ポジションを両建てにする際の注意点

ポジションの両建てをうまく活用すれば、税金の繰り延べが出来る事を上で書きました。

しかし、ポジションを両建てにする際は以下の様な点に注意が必要です。

  • 取引手数料(スプレッド)が倍になる。
  • 両方向のポジションに対して証拠金が必要となる業者が有るので、証拠金の負担が重くなる。
  • スワップポイントは、受取よりも支払の方が大きくなりがちなので、差額を負担しなければならない。

:両建てのポジションが有る場合、「全てに証拠金が必要になる」「取引量が多い方にのみ証拠金がかかる」「取引量がショートとロングで同量の場合は証拠金が不要」など、業者によって扱いが異なります。自分の利用しているFX業者がどのタイプかは予め知っておいた方が良いでしょう。

なお、FX業者によっては両建ての設定をONにしておかないと、反対のポジション発注をした際に自動で元のポジションと相殺されてしまう事が有ります。

設定のON/OFFを切り替えられる業者の場合、最初の設定がOFFになっている事が多いので、両建ての設定をONにしてから取引をする様にしましょうね。

まとめ

いかがでしたか?利益が大きくて多額の税金が発生しそうな場合は、両建てポジションを持って含み損の有る方を決済する事で、利益を圧縮出来る(=税金を減らせる)事が分かりましたね。

もちろんこれは脱税なんかではなく、正当な取引手法の1つです。

うまくやれば、雑所得の金額を20万円以下におさえて確定申告を不要にする事が出来るかもしれないですよ。

参考にどうぞ
FXの利益が20万円以下なら確定申告は不要。住民税の申告も不要? FXの利益というか所得が20万円以下であれば、原則として確定申告は不要です(給与所得者などの場合)。とはいえ、住民税の申告までが不要になるわけでは有りません。住民税の申告漏れがすぐにバレる訳ではありませんが、住民税の申告が必要か否かはしっかりと検討しておいた方が良いでしょう。
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