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FXのスワップポイントにも税金はかかる!確定申告の要不要の判断基準も紹介

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「FXによって実現した利益は”雑所得”として所得税の課税対象」という事は、多くの方が知っているでしょう。
しかし、スワップポイントも課税対象だという事は知っていますか?

ここでは、FX取引で貰えるスワップポイントの課税関係や、確定申告が必要かどうかの判断基準などについて紹介していきます。

目次

スワップポイントとは?

スワップポイントについて、簡単におさらいをしておきましょう。

スワップポイントとは、いわば外貨預金の利息の様なものです。

FX取引では2国間で異なる通貨の交換をするのですが、それぞれの通貨には金利が設定されており、この金利も併せて交換する事になります。そして、各国の金利には差があるので、その金利差は調整しなければなりません。

金利差の調整によって発生したものが、スワップポイントなのです。

例えば、ニュージーランド(NZ)ドルの金利が2.5%で、日本の金利が0.1%だったとしましょう(金利差2.4%)。
この状態でNZドル/円を1万ドル購入(1NZドル=78円)すると、1日につきおおよそ50円程度のスワップポイントが貰えます。1年だと約1万9千円になりますね。

スワップポイントの計算方法

毎日貰う事の出来るスワップポイントを、上記の例をもとに見てみましょう。

  • ニュージーランドの政策金利=2.5%、日本の政策金利=0.1%
  • 為替レート:1NZドル=78円
  • 1万ドル購入

1年間で貰えるスワップポイントは、
「78円×10,000ドル×{(2.5%−0.1%)/100}=18,720円」


1日毎に貰えるスワップポイントは、
「18,720円÷365日=51.3円」

となります。

:各国の金利は国の金利政策によって変更されますし、為替の影響も受けるので、毎日同額のスワップポイントが貰えるとは限りません。また、各国の金利差が逆転した場合、受け取れるはずだったスワップポイントを、毎日支払う事になります。

取引を繰り返さなくても、一度外貨を購入しそのまま持っているだけでこれだけのスワップポイントが貰えるのは、とても魅力的ですね。

スワップポイントが口座に反映される時期は、FX業者によって異なる!

カレンダーと電卓

スワップポイントは、どのFX業者で取引をしても付与されます。

しかし、スワップポイントが取引口座に反映されるタイミングは、利用する業者によって差があるのです。

具体的には、スワップポイントが反映されるタイミングとして、以下の2パターンが有ります。

  • ①ポジションを決済した際に、スワップポイントが口座に反映される
  • ②ポジションの決済に関わらず、スワップポイントが毎日口座に反映される

①の決済時に口座に反映されるタイプの場合、ポジションを決済をしない限りスワップポイントはひたすら積み重なっていきます。ポジションを決済するまでは、スワップポイントを引き出す事が出来ません。

一方で、②のスワップポイントが毎日取引口座に反映されるタイプの場合は、銀行口座に利息が毎日振込まれて来る様な感じですね。ポジションを決済しなくても、毎日スワップポイントが口座に反映されます。そして反映されたスワップポイントは、引き出したり再投資したりと自由に使用する事が可能です。

この両者の違いが課税関係にも影響を与えるのですが、それは以下で見ていきましょう。

スワップポイントに税金がかかる!

スワップポイントは、FX取引をする事によって発生するものなので、そこで受け取るスワップポイントは差金決済による損益の一部となります。従って、スワップポイントも所得税(雑所得)の対象です。(参照元:No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係|国税庁

通貨間の金利状況によっては、ポジションを持つ事で逆にスワップポイントを支払わなければならなくなるケースが有ります。この場合は、毎日売上が減少していくイメージですね。

従って、処理としては売上(収入)のマイナスでOKでしょう。

そして、FX取引の損益はポジションを決済する事で確定するので、個人の場合、基本的に未決済ポジションにかかるスワップポイントは課税対象となりません。

上で紹介した、スワップポイントがポジションを決済した際に口座に反映されるタイプのFX業者では、この原則が適用されます。スワップポイントを自由に使う事が出来ないのに、その部分に関して税金だけかかるのは不合理ですからね。

一方で、スワップポイントが毎日口座に反映されるタイプのFX業者の場合は、その年に反映されたスワップポイントの合計額が所得税の課税対象となります。これは、口座に反映されたスワップポイントは自由に使う事が出来るので、収益として確定したと言えるからですね。

この様に、スワップポイントの反映時期(課税時期)はFX業者によって異なるので、取引を開始する前にチェックしておく必要が有ります。

スワップポイントの課税対象期間

スワップポイントの課税対象期間は、個人の場合「1月1日〜12月31日」です。個人の課税期間は、法人の様に自由に設定する事は出来ないので、誰が取引しても同じ「1月1日〜12月31日」となります。

但し、FXの場合、取引の損益計算は暦年ベースではなく営業日ベースで行われます。FX業者から税務署に提出される支払調書も営業日ベースで作成される様です。(参照元:外為どっとコム←該当ページが削除されているので、サイトのアーカイブページに飛びます。)

FX業者の営業日が変わるのは、毎日午前7時()が基本となっています。従って、「1月1日午前7時~翌年1月1日午前6時59分59秒」までの取引によって生じた損益が、1年間の取引損益となる訳ですね。

:サマータイム(米国夏時間)を適用している期間は午前6時となります。

所得税の確定申告においても、基本的には営業日ベースで損益計算をすれば問題無いでしょう。なお、ある年は暦年ベースで計算し、別の年は営業日ベースで計算するといった事はやめて下さいね。税金の計算では、毎年同じ方法を継続して採用する事が重要となっています。

とは言っても、FX取引を開始した初年度で、1月1日の午前0時0分〜6時59分までの間に多額の取引をした場合、不安になる方もいるでしょう。その場合は、所轄の税務署に問い合わせてみる事をオススメします。

利益が20万円以上なら要確定申告!あと、スワップ派の方には毎日口座に反映される業者がオススメ!

FX取引をする方の中には、短期売買によって為替差益から利益獲得を狙う方と、長期保有でスワップポイント狙いの方とがいます。

「自分は長期保有でスワップポイント狙いかな」という方は、毎日スワップポイントが口座に反映されるFX業者を利用した方が良いでしょう。

なぜなら、上述の様に個人の所得税は1月1日から12月31日までに獲得した利益に対してかかります。そして、サラリーマン等の給与所得者の場合、1年間のFXによる利益が20万円以下であれば確定申告が不要なのです!

参考にどうぞ
FXの利益が20万円以下なら確定申告は不要。住民税の申告も不要? FXの利益というか所得が20万円以下であれば、原則として確定申告は不要です(給与所得者などの場合)。とはいえ、住民税の申告までが不要になるわけでは有りません。住民税の申告漏れがすぐにバレる訳ではありませんが、住民税の申告が必要か否かはしっかりと検討しておいた方が良いでしょう。

例えば、5年間で80万円のスワップポイントを貰ったとしましょう。ポジション決済時に口座に反映されるタイプだと、5年目に80万円の利益が有ったものとして確定申告をしなければなりません。

しかし、毎日口座に反映されるタイプであれば、各年に獲得したスワップポイントは16万円(80万円÷5年)ですよね。1年間で考えると20万円以下なので、それ以外に所得がなければ確定申告をする必要が無いのです。

参考:確定申告をする必要がないだけで、確定申告をしても構いません。但し、その場合は当然税金が発生します。

どちらが得なのかは明らかですね!

但し、投資資金が豊富でスワップの金利も大きくなる事が予想される場合、ポジションの決済時に口座に反映された方が得なケースも有ります。

例えば、FX取引で年間を通して損失が発生しそうな場合ですね。スワップが貯まっているポジションを決済すれば、損失とスワップポイントによる利益を相殺して税金対策が出来るからです。

自分にどちらのタイプが合っているのかをよく考えて、利用するFX業者を決める様にしましょうね。

まとめ

いかがでしたか?スワップポイントには税金がかかりますが、課税のタイミングは利用するFX業者によって異なる事が分かりましたね。

また、短期売買ではなくスワップポイントで稼ごうと考えている方は、毎日口座に反映される業者を利用した方が良いです。取引開始前にしっかりと考えて業者を選びましょう。

スワップポイントに関する確定申告書の書き方については下記記事で詳しく解説しています。

参考にどうぞ
FXスワップポイント派必見の確定申告書の書き方・記入例まとめ【事例タップリ】 FXのトレーダーの中には、大きく分けて積極的に為替差益を狙うタイプの方と、長期的にスワップポイントを狙いに行く方とがいます。スワップポイント派の方はどの様にして確定申告書を書けばいいか知っていますか?ここでは、スワップ派の方向けに確定申告書(特に計算明細書)の書き方を紹介して行きます。初めて申告する方は何かと不安でしょうが、慣れてしまうとあっという間に作る事ができますよ。ぜひ学んでおきましょう。
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